
EM・3は、光合成細菌の生菌と生菌がつくりだした種々の活性物質で構成された紅色非硫黄細菌主体の微生物資材です。


光合成細菌は地球上に広範囲に分布し、太陽のエネルギーを利用し、光合成を行い更に窒素固定を行います。
光合成細菌は、自然環境のなかで多面的な機能を発揮します。
例えば、太陽のエネルギーを取り込んで窒素固定をする作用がある反面、反対に窒素を切り離す脱窒素作用もあります。
また、炭酸同化をするかとおもえば脱炭酸作用*もおこないます。
さらに、硫化物を酸化したり還元したりして有害な物質を無害にする働きを有します。
そのようにエネルギーの授受によってバランスを保っていると理解すると良いでしょう。
もっと簡単に説明すると植物にとって栄養が少ない場合は合成し、多すぎる場合は取り除き、別の方向へ回してしまう働きをしていると思うとよいでしょう。
このように、光合成細菌は、地球上で生ずる窒素、炭酸、硫黄の循環に大きな役割りを果たしております。
その働きは、地球上の食料生産、エネルギー確保、環境悪化、公害問題の解決に大きく貢献します。
その意味でも光合成細菌の培養液であるEM・3をどう使いどう効果を出すかがEM活用技術のポイントと言えるでしょう。
*脱窒素作用 → 嫌気条件で硝酸、亜硝酸のような窒素酸化物を亜酸化窒素または窒素に変え放出することをいう。
NO3-→ NO2- → NO → N2O → N2
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* EM・3の使用の前にEM・1の使用を前提とします。
その理由は、光合成細菌は汚染物質には強いが、雑菌や病原菌には弱いということです。
弱いということは、雑菌や病原菌に比べて微生物としての分裂速度が非常に遅いということです。
ですから、EM・1で光合成細菌の増殖を邪魔する雑菌などを除去しない限り光合成細菌の合成能力は発揮できないことになります。
1)稲作の場合
【期待効果】
光合成細菌は有機酸などを消費することから、
田植え時の過剰な有機酸による活着阻害を抑制する効果が期待されます。
また、菌体の施用で籾重や登熟歩合が高まる効果も期待されます。
【使用時期】
田植え直後と出穂1ヶ月前の2回が効果的です。
【散布方法】
反当たり1リットルの光合成細菌活性液を5〜10倍に水で希釈して増量させ畦畔からの散布や水口から投入し、水田全体に行きわたるようにして下さい。
散布する時は、活性液が流れ出ないように水尻は止めて下さい。
2)畑作・果樹の場合
【期待効果】
◎ 光合成細菌体中にはカロチン系色素が多く含まれ、 その成分が作物に吸収され、トマト、イチゴ、トウモロコシ、モモ、スイカ、温州ミカンなどの作物でビタミンB群やビタミンCの増加が報告されています。
また、作物の保存性も向上した事実も報告されています。
◎ また、菌体が土壌中の有用微生物を増殖させる効果が報告されており、
連作障害回避が期待されます。
【使用時期と散布方法】
■ 果菜類は開花後に1000倍に薄めて散布します。
■ 果樹は生理落下後にEM・1活性液とともに葉面散布時に500〜1000倍に薄めて散布します。
■ 連作障害回避のため100〜500倍に薄めて土壌散布も効果的です。


