Q.「有機農法」「化学肥料」「農薬」はそれぞれどのようなものですか?

■ 有機農業

有機農業とは、化学的に合成された肥料や農薬を(原則として)使用せず、遺伝子組換え技術も利用せず、農業生産による環境への負荷をできる限り低減しようとする農業のことです。

なお、「有機」「オーガニック」などの表示をして農産物を販売するには、農林水産省が定める「有機JAS規格」を満たし、認証を受ける必要があります。

 

■ 慣行農業

慣行農業とは、一般的に行われている“通常の栽培”を指します。病害虫対策や収量確保のために、必要に応じて農薬や化学肥料を使用して栽培する方法です。

「有機栽培」「特別栽培」などと区別するための呼び方として使われます。

 

■ 化学肥料(と有機肥料)

化学肥料は一般に、鉱物由来などの原料をもとに化学的に製造された肥料で、窒素(N)・リン酸(P)・カリ(K)などの成分を、水に溶けやすい形で作物に供給するものです(※「化学肥料」という言葉自体には、明確な法的定義がないとされます)。

一方、有機肥料は一般に、油かす・魚かす・骨粉など動植物由来の有機物を原料にした肥料で、土の中で分解されながら養分がゆっくり効くタイプのものです。また、堆肥のような有機物資材も、有機由来の肥料として広く使われます。

 

■ 農薬

農薬とは、作物を害する病害虫・雑草などを防除するための薬剤や、作物の生理機能(成長・発芽など)を調整する薬剤を指します。さらに、防除のために使う「天敵(捕食・寄生する生きもの)」も農薬に含まれるとされています。

 

現場でよく使われる呼び分けは、次のイメージです。

・化学(合成)農薬:化学的に合成された有効成分を使う、殺虫剤・殺菌剤・除草剤など

・天然物由来の農薬:有効成分が天然由来(植物・鉱物など)でも、防除目的で使うなら農薬に含まれます

・生物農薬    :微生物(細菌・糸状菌・ウイルス等)を有効成分とするもの、天敵を利用して防除するもの など

 

日本では原則として、表示(登録番号・適用作物・使用方法など)がある登録農薬、または国が指定する特定農薬など以外の使用は禁止されています。

特定農薬の例:エチレン、次亜塩素酸水(条件あり)、重曹、食酢、天敵 など