マンションの狭いベランダでも大丈夫!プランター不要の「袋栽培」で始める有機野菜
この記事でわかること マンションの狭いベランダでも始められる「袋栽培」の具体的な方法を解説します。プランターを買わなくても、培養土の袋をそのまま使って野菜を育てる手順から、EMを活用した管理……
ベランダでジャガイモを育てる「袋栽培」の具体的な方法を解説します。種芋の選び方から芽出し処理、土寄せのタイミング、EMを活用した病気予防まで、初心者でも失敗しにくい手順をご紹介します。
ベランダでジャガイモを育てることは十分に可能です。培養土の袋をそのままプランター代わりに使う「袋栽培」なら、土を掘り返す必要がなく、ベランダを汚さずに収穫できます。
ジャガイモは土の中で実をつけるため、深さのある容器が必要です。袋栽培なら25〜30リットルの培養土袋がそのまま使え、収穫時は袋を切り開くだけで取り出せます。土にまみれることなく、ゴロゴロと転がり出てくるジャガイモを見る喜びは格別です。
ホームセンターや園芸店で販売されている「種芋」専用のものを購入してください。スーパーで売っている食用ジャガイモは、芽が出にくい処理がされていたり、病気を持っていたりする可能性があります。
初心者には「キタアカリ」「メークイン」「男爵」がおすすめです。いずれも育てやすく、収穫量も期待できます。
培養土25〜30リットル入りの袋をそのまま使います。深さが確保できる大きめの袋を選んでください。土のう袋(黒色)を使う場合は、30リットル以上の容量のものを選びます。
別途、EMボカシⅡ型(土1リットルあたり10〜20g)、EM Garden(希釈用)を準備します。
種芋を植え付ける前に「芽出し」を行うと、植え付け後の生育が揃い、収穫量が安定します。芽出しをせずに植えると、発芽にバラつきが出たり、芽が出ないことがあります。
植え付けの2〜3週間前から芽出しを始めます。種芋を室温15〜20度の明るい場所(直射日光は避ける)に並べます。風通しの良い場所を選び、新聞紙の上に並べると管理しやすいです。
2〜3週間ほどで、芽が1〜2センチ程度伸びてきます。これが植え付けの適期です。
種芋が大きい場合(60g以上)は、1個40〜60gになるように縦にカットします。それぞれの切り片に芽が2〜3個含まれるようにしてください。
カット後は切り口を2〜3日乾燥させます。これにより、土に植えたときにカビや病気を防げます。乾燥させる間は風通しの良い日陰に置きます。
培養土の袋の上部を切り開き、袋を半分ほど外側に折り返します。最初から袋いっぱいに土を入れず、後で「土寄せ」ができるよう、深さの余裕を残しておくことがポイントです。
袋の底に排水用の穴を5〜6カ所開けます。水はけが悪いとジャガイモが腐る原因になります。
袋の中の培養土にEMボカシⅡ型を土1リットルあたり10〜20gの割合で混ぜます。25リットルの培養土なら250〜500gです。EMボカシⅡ型は化学肥料との併用を避けてください。
EM Gardenを100倍に希釈した液を1〜2リットル、土全体にかけてよく混ぜます。
土の深さ10センチほどの位置に、芽を上にして種芋を置きます。袋1つに対して種芋は1〜2個が適量です。欲張って多く植えると、芋が小さくなります。
種芋の上に土を5センチほどかぶせ、軽く手で押さえます。植え付け後はたっぷりと水をあげてください。
ジャガイモは茎の地下部分に実をつけます。土寄せとは、成長に合わせて土を追加し、茎の地下部分を増やすことで収穫量を増やす作業です。袋栽培では、折り返していた袋を広げながら土を追加していきます。
芽が地上に出て10〜15センチほどに伸びたら、1回目の土寄せを行います。このとき、芽かきも同時に行います。
芽かきとは、複数出てきた芽を1〜2本に間引く作業です。芽が多すぎると栄養が分散し、小さな芋ばかりになります。太くて元気な芽を残し、他は根元から引き抜きます。
芽かき後、株元に5〜10センチ土を追加します。折り返していた袋を少し広げ、土を入れてください。
つぼみ(花芽)が見え始めたら、2回目の土寄せを行います。袋の折り返しをすべて広げ、袋の上まで土を追加します。
この時点で茎の地下部分が最大限に確保され、そこに実がつきます。2回目の土寄せ後は、収穫まで土を追加する必要はありません。
週に1回、EM Gardenを500倍に希釈した液を葉面と土に散布します。微生物の働きで土壌環境が整い、病気にかかりにくい丈夫な株に育ちます。
ジャガイモは「そうか病」「疫病」などにかかりやすい野菜です。EM Gardenを300倍に希釈した液を葉の表裏に散布することで、病害虫予防として効果が期待できます。
また、連作障害を起こしやすいため、同じ土で続けてナス科(トマト、ナス、ピーマン)を育てないようにしましょう。EMボカシⅡ型には連作障害を防止する効果もありますが、可能であれば翌年は違う科の野菜を植えることをおすすめします。
植え付けから約3ヶ月後、葉や茎が黄色くなり枯れ始めたら収穫適期です。地上部が完全に枯れるまで待つと、芋の皮が丈夫になり保存性が高まります。
袋栽培の最大のメリットは収穫の簡単さです。袋をハサミで切り開き、土ごと広げるだけで芋が取り出せます。土を掘り返す手間がなく、ベランダも汚れません。
収穫したジャガイモは、日光に当たると緑色に変色し、有害物質(ソラニン)が増えます。収穫後は速やかに風通しの良い日陰で乾燥させ、暗所で保管してください。
ジャガイモの袋栽培は、ベランダを汚さずに本格的な野菜作りを楽しめる方法です。芽出し処理と土寄せのタイミングを押さえれば、初心者でも十分な収穫が期待できます。EMボカシⅡ型とEM Gardenを活用して、安心・安全な自家製ジャガイモを育ててみてください。