Q.コーヒーかすや卵の殻は肥料になる?キッチンのゴミを資源に変える方法

この記事でわかること

キッチンで出るコーヒーかすや卵の殻を、臭いを出さずに良質な堆肥に変える方法を解説します。室内でコンポストを成功させるためのポイントや、発酵を助ける微生物資材の使い方をご紹介します。

コーヒーかすや卵の殻は肥料になる?キッチンのゴミを資源に変える方法

毎日出るコーヒーかすや卵の殻。これらは捨てればゴミですが、正しく処理すれば家庭菜園に最適な「自家製堆肥」に生まれ変わります。

室内で処理する際に最も気になる「臭い」も、微生物の力を借りて「発酵」させることで、不快な腐敗臭を出さずに管理することが可能です。「腐敗」と「発酵」は全く別のプロセス。善玉菌が優勢な環境を作れば、臭いはほとんど発生しません。

肥料になるキッチンゴミの種類

コーヒーかす

コーヒーかすには窒素分が豊富に含まれており、堆肥の材料として優秀です。また、多孔質な構造が微生物の住処になり、堆肥化を促進します。消臭効果もあるため、コンポスト内の臭い抑制にも役立ちます。

卵の殻

卵の殻はカルシウムの宝庫です。トマトやピーマンなどの「尻腐れ病」はカルシウム不足が原因のことが多く、卵の殻を堆肥に混ぜることで予防効果が期待できます。

野菜くず・果物の皮

野菜の切れ端、果物の皮、茶殻なども堆肥の材料になります。ただし、柑橘類の皮は分解に時間がかかるため、細かく刻んでから入れましょう。

避けた方が良いもの

肉や魚の残渣、油分が多いもの、塩分が多いものは腐敗しやすく、悪臭の原因になります。室内コンポストでは避けましょう。

材料別の下準備(ここが成功の分かれ道)

室内コンポストで臭いを出さない最大のコツは、「材料を乾燥させること」です。

コーヒーかすの処理

コーヒーかすは水分を多く含んでおり、そのまま放置するとすぐにカビや腐敗臭が発生します。使用後は新聞紙などに広げ、サラサラになるまで天日干しにするか、フライパンで軽く炒って水分を飛ばしてからコンポストに投入しましょう。

電子レンジで1〜2分加熱する方法も手軽です。乾燥したコーヒーかすは、そのまま保存しておくこともできます。

卵の殻の処理

卵の殻の内側についている薄皮が腐敗の原因になります。軽く水洗いして薄皮を除去し、乾燥させた後、できるだけ細かく粉砕して投入します。

ミルサーやすり鉢で粉末状にすると、土に馴染みやすく分解も早まります。多孔質な構造が微生物の住処になり、堆肥の質を高めてくれます。

野菜くずの処理

野菜くずは細かく刻み、しっかり水分を絞ってから投入します。大きな塊のままだと分解に時間がかかり、腐敗しやすくなります。

室内で「腐敗」させずに「発酵」させる手順

ステップ1:専用容器とベース材の準備

蓋の閉まる密閉容器(バケツ型コンポストや専用容器)を用意します。底にベースとなる土またはピートモス、米ぬかを2〜3cm敷きます。

ステップ2:発酵促進材の投入

生ゴミを投入する際、発酵ボカシ(有用微生物を含む米ぬか肥料)をパラパラと振りかけます。生ゴミと同量〜半量程度が目安です。

これが「善玉菌」の種となり、腐敗菌の増殖を抑えて発酵を促進させます。発酵ボカシがない場合は、米ぬかと乾燥した土を混ぜたものでも代用できます。

ステップ3:水分管理と密閉

全体の水分量は「手で握って団子になり、指で触ると崩れる程度」が理想です。水分が多すぎると悪臭の原因になるため、乾燥材料を多めに入れて調整します。

生ゴミを入れたら、しっかり蓋をして密閉します。嫌気性発酵(空気を嫌う発酵)を促すため、空気を遮断することがポイントです。直射日光の当たらない場所で保管します。

ステップ4:二次発酵

容器がいっぱいになったら、生ゴミの投入をやめて2週間〜1ヶ月ほど熟成させます。この期間に発酵が進み、野菜の原型がなくなって「堆肥」になります。

完成した堆肥は、甘酸っぱい発酵臭がします。腐敗臭がする場合は水分過多か発酵材不足が原因ですので、乾燥材料と発酵ボカシを追加してください。

臭い対策のポイント

米ぬかの活用

米ぬかは微生物の栄養源として優秀で、少量を加えると発酵がスムーズに進み、臭いが抑えられます。精米所で無料でもらえることも多いので、活用しましょう。

乾燥材料の追加

コーヒーかす、枯れ葉、新聞紙(細かくちぎったもの)などの乾燥した材料を多めに入れると、水分バランスが整い臭いが発生しにくくなります。

微生物資材の散布

もし臭いが気になり始めたら、微生物資材(100倍希釈液)を追加でスプレーし、善玉菌優位の環境を整えます。発酵が進むと臭いは自然に収まります。

完成した堆肥の使い方

完成した自家製堆肥は、土に1〜2割程度混ぜ込んで使用します。すぐに使わない場合は、土と混ぜてさらに1ヶ月ほど熟成させると、よりマイルドな堆肥になります。

植え付け直前に根に直接触れると、発酵熱で根を傷めることがあります。植え付けの2週間前には土に混ぜ込んでおきましょう。

まとめ

コーヒーかすや卵の殻は、微生物の力を借りることでキッチンで手軽に肥料化できます。「乾燥」と「発酵材による善玉菌の優位化」さえ守れば、室内でも臭わずエコな循環生活を楽しめます。ゴミを減らしながら、自分だけの「特製堆肥」で野菜を育ててみてください。