【動画】使い終わったプランターの土を捨てないで|発酵の力でふかふかに再生させる方法
EM研究所のYouTubeチャンネルで公開した動画をご紹介します。
「使い終わったプランターの土、どうしていますか?」というテーマです。
重い土を捨てに行くのは大変ですし、……
「肥料はしっかりやっている。それなのに実がつかない」
家庭菜園を始めて数年の方から、いちばんよく聞く悩みです。
葉ばかりが茂って花が落ちる、株は立派なのに収穫は去年以下——心当たりはないでしょうか。
その多くは、肥料が足りないのではなく、効かせ方の配分を間違えていることが原因です。
今回は肥料の基本である「NPK」を、袋の数字の読み方まで含めて整理します。
NPKは、植物が特に多く必要とする三つの成分の頭文字です。
N=窒素(ちっそ)、P=リン酸、K=カリ(カリウム)で、まとめて「肥料の三要素」と呼ばれます。
それぞれ担当する役割が違います。
覚え方としては「N=葉肥(はごえ)、P=実肥(みごえ)、K=根肥(ねごえ)」と言われます。
ここまでは多くの方がご存じでしょう。
問題は、この先です。

家庭菜園で肥料をやるほど収穫が落ちる、という現象が起きるとき、原因の多くは窒素過多です。
窒素は葉と茎をつくる成分ですから、多すぎれば葉と茎ばかりが育ちます。
その結果として、次のようなことが起こりやすくなります。
「育ちが悪い=肥料が足りない」と考えて追肥を足すと、症状がさらに進むことがあります。
育ちが悪いときこそ、まず「入れすぎていないか」を疑ってみてください。
ここが、経験を積んだ方でも案外つまずくところです。
肥料の袋に「8-8-8」「14-6-5」といった数字が並んでいます。
これはN・P・Kの順に、保証成分量を%で表したものです。
「8-8-8」なら、肥料100gの中に窒素8g・リン酸8g・カリ8gが含まれている、という意味になります。
実際の量に置き換えてみましょう。
8-8-8の化成肥料を1平方メートルあたり100gまいたとすると、窒素の施用量は8gです。
多くの野菜の元肥は、1平方メートルあたり窒素10〜20g程度が一つの目安とされていますので、この一回でかなりの部分をまかなえる計算になります。
そこへ堆肥や有機質肥料を「念のため」と重ねれば、簡単に過剰になります。
三つの数字が同じものを「等量配合」、窒素が高いものを「高窒素」と呼びます。
葉物には窒素が効くものを、実や根を太らせたい時期にはリン酸・カリの比率が高いものを、というように使い分けると無駄がありません。
また、複数の資材を使うときは、それぞれの窒素量を足し算して考えるのが基本です。
同じ量の肥料でも、いつ与えるかで結果は変わります。
植えつけ前に土に混ぜておくのが元肥(もとひ)、生育の途中で足すのが追肥(ついひ)です。
元肥はゆっくり効くものを控えめに入れ、追肥で様子を見ながら調整するのが、失敗の少ないやり方です。
特に果菜類では、最初の実がつき始めてから追肥を始めると、初期の窒素過多によるつるボケを避けやすくなります。
追肥は株元から少し離れた位置にほどこし、根が肥料に直接触れないようにします。
また、EMガーデンの併用もおすすめです。
土や植物のまわりにいる微生物の働きを応援し、ふかふかの土づくりを手助けしてくれますよ。

EMは水やりの時に薄めるだけの簡単な微生物資材
有機質の資材は、まいてすぐに効くわけではありません。
完熟堆肥やEMボカシに含まれる有機物を、土の中の微生物が分解し、その過程で窒素・リン酸・カリといった養分がつくり出されていきます。
分解の速さは気温や土の状態に左右されるため、化成肥料のように「まいた翌日から効く」という性質ではない、という前提で考える必要があります。
そのぶん、効き方はゆるやかで長続きします。
さらに、団粒構造が発達した土では、つくり出された養分が団粒の中の粘土や腐植にたくわえられ、野菜が必要なときに必要な分だけ吸収できるとされています。
数字で管理する化成肥料に対して、有機主体の畑は「土に養分をためておく」という考え方だと理解すると、腑に落ちるはずです。
肥料は、多く入れた人が勝つものではありません。
三要素の役割を押さえ、袋の数字を読み、元肥と追肥に分けて効かせる。
この三点を押さえるだけで、同じ畑・同じ品種でも結果は変わってきます。
今シーズン、思うような収穫が得られなかった方は、まず手持ちの肥料袋の数字を確認するところから始めてみてください。
参考文献:『EMでつくるいきいき家庭菜園』(EM研究所)
https://emlabo.co.jp/product/3273/
