Q.「腐敗型土壌」「発酵型土壌」「発酵合成型土壌」とは、どのような土壌の状態を指しますか?

これは、EMの開発者である比嘉照夫教授が提唱する、土壌の微生物相による分類です。

  • 腐敗型土壌:化学肥料や農薬が多く使われ、腐敗に関わる微生物が優占している土壌です。土壌微生物の多様性が低いとされます。日本の圃場の9割がこれに分類されるとされています。
  • 発酵型土壌:有機物を施し、乳酸菌や酵母などの発酵菌が優占するようになった土壌です。有機物がアミノ酸や生理活性物質として作物に吸収されやすくなります。まず目指すべき段階とされています。
  • 合成型土壌:光合成細菌や窒素固定菌、菌根菌などの合成型微生物が活動しやすい土壌です。植物が光合成で作る糖などを栄養源に、土壌中で植物に必要な物質を作り出したり、吸収を助けたりする働きをします。
  • 発酵合成型土壌発酵型微生物合成型微生物(特に光合成細菌)が共存し、バランスが取れた、作物栽培にとって理想的な微生物相を持つ土壌です。この状態にすることで、少量の肥料での栽培(少肥栽培)や土壌病害の抑制が可能になると考えられています。